ESSAY

ルンバを買った話−エッセイ

最近ルンバRoombaを買ってみた。

日本では様々なメーカーからルンバと同じような機能の商品が出ていると聞くけれど、ヨーロッパではもっとシンプルで、ルンバ一本。

もちろん探せば色々あるのでしょうけれど、街の簡単な電気屋さんで気軽に手に入るものはルンバばかり。

値段は500−700ユーロくらいするものも多く、欲しいけれど高いなあと思っていたら、つい最近200ユーロのものを見つけ、即決で買ってしまった。古い型のようだけれど、ルンバであることには変わりないし、とにかく自分に代わって掃除をしてくれるのであればありがたいということで、家に帰って即日使ってみた。

とっても便利であります。

どのような動きをするのか気になっていると、きちんと家中の柱にコツコツと一瞬ぶつかりながらも、隅々まで綺麗にしようと頑張っている。最初の数日は別の部屋に自分で移動できなかったり、どっかにつっかえてエラーになったり、まだ途中と思われる段階でステーションに戻ってしまったり、もう少し広範囲に掃除して欲しいな?という時もあり、どこかのコードに引っかかりそうになるとすぐ救いの手を出してしまったりと、自分自身もずっとつきっきりで見張っていた。ルンバの時間が有効活用できるはずだったのに、ルンバとともにお掃除時間はしっかりとってしまうという親バカ度。

でも、それも最初の数日のみ。

数日経つと、なぜかルンバが広範囲を掃除してエラーなくステーションに戻れるようになっている。

色々調べてみると、古い型のは弧を描くように動くようにしているらしく、必ずしも家具の位置を覚えるのではないとか・・ただし型によってはカメラ搭載で部屋の形や家具の位置などのマップを作っているようなのですが、どちらかよくわからない。

ふむ、それにしても1−2週間で素晴らしい進歩が見られたなあ。

自分も慣れてきた(または飽きてきた?)から、多少の困難ポイントでは救いの手を出さなくなり、放っておいたのも良かったのかもしれない。ルンバ自ら対応すると、結局最初からちゃんとできていたのかもしれない。

そう思っては見ているものの、なんだかその進歩の早さが生き物のようで、ちょっと気になっていた。

そしたら、ルンバの夢を見てしまった。

夢では、ルンバに手足が生えて、ぐるぐると体を回転させながら自分を襲ってくるというもので、なんともクリエイティビティの低い単純な夢ですが、起きた時にちょっと怖くて見に行ってしまった。

襲ってこないよね?手足生えないよね?成長しないよね?

そんなこんなのある日、日本の映画で「AI崩壊」という邦画を2020年に上映するニュースを見た。タイトルにつられて色々と調べてみると、AIの暴走による大惨事というもの。

怖すぎる話ではありますが、なんだかそれを見て「自分と同じような懸念を抱いている人がいるんだ」とホッとしたのであります。

もちろん日々のニュースで懸念事項として出くわす話題ではあるけれど、実際に体験してみると(そして夢にまで見ると)、なんとなくリアリティがあり、一気に身近なテーマとして迫ってきます。

ルンバに手足は生えないだろうけれど、この先AIとの共生が始まるとしたら、どんな利点やリスクがあって、不安なく付き合うにはどうしたら良いか、もっともっと知っておかなくては、と思ったのであります。

そして、映画も、とっても楽しみです。

#ふわっとエッセイ

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