ドイツは環境大国と言われますが、実際に暮らしてみてわかるのは、人々の環境への高さが生活のありとあらゆるところに浸透しているということ。
環境問題というのが、掛け声をかけながらデモをするだけのものではなく、毎日の暮らしの中で必要な意識だということを思い出させてくれます。
ドイツの倹約精神は『華美を嫌い自然を好む』と言ったところでしょうか。そんな自然派志向の意識が空気感染し、ドイツにいると不思議なことに、皆環境に良いものを自然と手に取ってしまう雰囲気もあるのです。
とはいえ実際に住んでみないとその空気感も実際のエコライフもなかなか想像しづらいものがあります。今回は、そんなドイツのエコライフを垣間見ることができる様々なアイテム&メソッドをご紹介します。
目次
洗剤はエコで
ドイツの洗剤は、環境と人に優しいエコのものが多くあり、だいたいスーパーで人気のものといえば自然に優しいタイプのものです。
例えば、食器用洗剤の”frosch”は環境や手肌に優しいと評判の人気洗剤で、おそらく使ったことがない人はいないのでは。”frosch”は、ドイツ語で『カエル』という意味です。
洗濯用洗剤は、ベルギーの会社が出している植物とミネラルから作られたお肌に優しい洗剤エコベール”ecover”なんかもよく使います。
食器用洗剤は、スタイリッシュな見た目、環境や手肌への優しさ、汚れ落ちの良さが好評で、ガ
買い物袋は必ず持参。なければ手持ち!
プラスチック問題の記事にも書きましたが、ドイツでは買い物袋はほぼ持参です。忘れたので欲しい人は何セントかお金を払えばもらうことはできますが、ドイツ人は滅多なことでは買い物袋を買いません。
それは、バッグに何セントも払いたくない・・という気持ちもありますが、やはり環境を考えてのこと。
どうせすぐ家に着くし、自分はリュックサックにスペースもあるからプラスチックなんて不要だよ、というシンプルな思考です。
最近は日本でも買い物袋が流行っていますが、買い物袋はほぼドイツではマストです!
自転車って便利だよね?
アウトバーンと自動車の国ドイツといえば、ブンブンと自動車を飛ばしているイメージですが、街の中では以外と自転車が多いのも事実です。
アウトバーンは街と街をつなぐものなので、他の都市に行くときに利用することが多いですが、例えば自分の住んでいる街の中での移動や通勤は、自転車(&リュックサック!)または地下鉄を使うという堅実家も多くいます。
また、平日はスーツでビシッと決めている30−40代の大手企業のサラリーマンも平日の友人との待ち合わせには自転車で向かうなんてことも日常茶飯事。
駐車場に悩まされたくない、お金を払いたくないというのもありますが、街も大きくないし、環境の事を考えて自転車を使おうという意識もあります。
リユース・リサイクル
ドイツのスーパーをざっと見てみると、今の時代にまだ瓶?と思うくらいたくさんの瓶に入った製品を見かけます。お水や牛乳、ヨーグルト、ジャムなど様々なものが重たい瓶に入っていますが、これは全てリサイクルのため。
それらの製品を買うときに、瓶代を上乗せして支払いをし、空の瓶をスーパーの瓶収集機に戻した際にお金がいくらか戻ってくる、という作業を地道に繰り返しています。
この作業は既に生活の一部となっているので、面倒くささも感じません。
シャワーの水を少なめに
お風呂に入らない文化なので、湯船に水を張るということをまずあまりしませんが、それと同時に水が貴重だとわかっているので、むやみに水を出しっぱなしにしないような意識が根強くあります。
家によってはタンクの中にボイラーで温めたお湯を1日かけて使うため、多く使いすぎるとお湯が出ないなんてこともあり、毎日倹約しながら水を出しているのです。
電気はつけないでろうそくを楽しむ
ドイツ人は、直接照明を嫌い部屋の中ではできるだけオレンジの間接照明で過ごそうとします。
もともと冬は外が暗いドイツなので、日本の人は家の中はパッと明るくしたいという人もいるかもしれませんが、ドイツでは家の中も割と暗いままが好きな人が多いのです。
また、電気の代わりにろうそくを日常使いします。「人間の肌が一番綺麗に見えるのはろうそくの光」であると信じているので、夜はろうそくの光をもとに友人とディナーで語らいあったり、本を読んだりします。
休日は公園をお散歩
お金がかからない週末のアクティビティといえば公園のお散歩!
犬を飼っている人が多いのもありますが、子連れやカップルなど週末の公園はたくさんの人で溢れかえります。一人で本を読んだり日光浴をしている人もいたり・・
倹約を意識してだけのことではなく、自然に触れることができる公園でのひと時が癒しの効果があるというのも肌でわかっているのですね。
おもてなしは、頑張りすぎない
「あるものを使い、ないものは代用する」というドイツでは、おもてなしのためにブランド食器を買ったりはしません。あくまであるものを使い、その中でゲストに心地よく過ごしてもらおうと心がけます。
料理も、とりあえず自分が作れるものを適当にパパッと作っておもてなしをします。ミシュランシェフのような豪華さで料理をお披露目する場ではないので、あくまで質素カジュアルですが、ゲストとしても、頑張りすぎないその気楽さが、また来たいと思わせてくれる雰囲気があり、相手も気軽に呼びやすいのも事実です。
足りないものはご近所さんまたは粗大ゴミから
何か足りない!と思ったらまずはお店に行く・・のではなく、それをいらないと思っている人からもらうというのが鉄則のドイツ。
ebayやオンラインサイトでは、不用品を譲り受けや売買は日常茶飯事です。
地域によっては月に1度不用品を外に出して欲しい人が持って行ってもよい日というのが作られていること。自分の不用品をぽんっと出しておくと、数時間して見事に無くなっているのです。
結構壊れているなあ・・というものでも出してみると、意外と持って行ってくれます。クリエイティビティも磨かれますね。
まとめ
環境に優しい倹約エコライフを送るドイツは、まだまだ他の国で真似ができそうないい仕組みがたくさんあります。
根底にあるのは「ものを持ちすぎない。不要なものは不要」というマインドですが、そこには、華美なものを嫌う「見栄を張らない」という精神も繋がっているように思えます。
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