スイスとオーストリアに囲まれた小国リヒテンシュタインをご存知ですか?
リヒテンシュタインの首都はVaduz (ファドゥーツ)。目立った観光地は多くはないものの、自然に囲まれた風光明媚な土地です。
人口3万6千人ほど、国面積160㎢ほど(日本の小豆島と同じくらい)の世界で6番目に面積が小さい国家です。
リヒテンシュタインを車で走っていると、あっという間にスイスやオーストリアに着いてしまいます。
政治体制は、リヒテンシュタイン公を元首とする立憲君主制です。元首は象徴・儀礼的存在を超えて、政治的権限を有していますが、場合によっては国民投票によって君主の存廃を決めることができます。
主にスイスとの関係を強化しており、軍事的にもスイスに頼り、国際社会でもスイスによって利益代表されています。
主な産業は、金融や切手発行、精密機械や医療など。特に金融面ではタックス・ヘイブンとして知られていて、外国のペーパーカンパニーも多く、人口より企業数が多いとも言われています。
のどかなワイン畑の風景
首都ファドゥーツには広々としたワイン畑があります。
伯爵家所有のワイナリーで製造されたワインは紋章入りで、数に限りもありそのほとんどが国内で消費されてしまいます。
幻想的なワイン畑の風景です。
山とワイン畑に囲まれた空気の美味しい散歩道。
Schloss Vaduz(ファドゥーツ城)
首都ファドゥーツのワイン畑の上には小高い丘があり、12世紀に建てられたと言われるSchloss Vaduz(ファドゥーツ城)があります。
お城は1499年には一度戦争で焼けたものの、1712年にはリヒテンシュタイン家によって買い取られます。
このお城の購入は、実はリヒテンシュタイン公国成立のきっかけにもなっているのです。
というのも、リヒテンシュタイン家は様々な伯爵に売り買いされ続けていたシェレンベルクという領土を1699年に既に購入していたのですが、リヒテンシュタイン家のファドゥーツ城購入をきっかけに、1719年には神聖ローマ皇帝カール6世がファドゥーツとシェレンベルク領土をリヒテンシュタイン家の元に統一し、結果、リヒテンシュタイン公国が成立しました。(Wikipedia参照)
1905年と1920年にも大規模な修復作業が行われ、1938年以来現在までそのお城にリヒテンシュタイン公が居住しています。
そのため、城内の一般公開はされていませんが、市内から十分目に入るところにあります。
華美すぎず素朴なお城ですが、市街を見張らせる高台にあり、市民たちもまたリヒテンシュタイン公の居住地が見えるということで、親しみやすさも感じられる光景です。
まとめ
リヒテンシュタインという国は小さくあまり知られていない国で、決して華やかさはありませんが、経済的にも豊かでのどかな景色が広がる落ち着いた国です。
まだまだ隠れた魅力もある場所なので、引き続き紹介していきます。
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