バルセロナといえばサグラダ・ファミリアに代表されるガウディがハイライトされることが多いのですが、ガウディはもう見てしまったのでそれ以外の観光スポットを見てみたい、という人もいると思います。
バルセロナの建築を語るにはガウディは決死で避けて通れませんが、ガウディ以外の建築家の作品を見ることで、いかにその時代のバルセロナが繁栄していたか、社会における芸術の動きを知ることができます。
今回は、ガウディ以外のバルセロナ観光スポットをご紹介したいと思います!
目次
モデルニスモ建築を訪れるには
モデルニスモ建築を訪れるには現地ツアーを利用するのが手っ取り早いです。
Veltra(ベルトラ)というサイトであれば、日本で予約しカード払いを済ませて、現地で参加することができます。集合時間に集合場所に行くだけなのでとても便利です。
モデルニスモ建築限定のツアーもあるようなので、こちらのサイトから見てみてください↓
アールヌーヴォーとは
アールヌーヴォー(フランス語”art nouveau”)は、直訳すると”新しい芸術”という意味で、19世紀末から20世紀初めにかけてフランスで花開いた芸術の動きです。時を同じくして、スペインでも同様の動きがあり、総じてその時の建築を「モデルニスモ建築」といいます。
アールヌーヴォー建築は、鉄やガラスなどの当時にとって新素材が使われ、花や草木などをモチーフに美しい曲線を多用して装飾が施された建築が特徴的です。
ちなみにフランスのアールヌーヴォーの発祥となった地はナンシーという北東部の街です。↓
バルセロナのモデルニスモ建築
フランスのアールヌーヴォーと前後して、スペインでもモデルニスモまたはアルト・ホベン(新しい芸術)と呼ばれる芸術が花開いた時代でした。特に芸術の中心であったバルセロナではその動きが盛り上がり、有名な建築家もたくさん出てきました。
ガウディと前後して、ルイス・ドメネク・イ・モンタネール(1850〜1923年)という建築家はモデルニスモを代表する作品を作っています。
モンタネールは、バルセロナの裕福な印刷業者の家に生まれ、25歳で建築学校の先生となり、彼の2歳下だったガウディに講義を行ったこともあるそうです。
バルセロナのモデルニスモ(モダニズム)建築はガウディの作品にも現れていますが、ガウディは独創的でユニークな建築スタイルが多いので、時代を繁栄する建築を知るには、ガウディ以外の作品を訪れてみるのがおすすめです。
カタルーニャ音楽堂
バルセロナのモデルニスモ建築で一番のおすすめは、モンタネールの作品であるカタルーニャ音楽堂。世界遺産にも登録されている美しい音楽堂です。
美しいタイルとステンドグラス、曲線美をふんだんに使ったその美しい装飾には、訪れる誰もが感動を覚えます。まるで宮殿内のような装飾に、ここが本当にコンサートホールなのだろうかと思えますが、今でもしっかりコンサートが行われていて、鑑賞しに行くことも可能です。
カタルーニャ音楽堂の記事はこちら↓
バルセロナのガウディ以外の建築といったら、真っ先にカタルーニャ音楽堂を訪れてみましょう!
サン・パウ病院
サン・パウ病院も最近まで病院として利用されていモデルニスモ建築の作品です。カタルーニャ音楽堂と同時期に世界遺産にも登録されています。
こちらもモンタネールの作品。
その広大な敷地にあるいくつもの病棟が、まさか病院とは思えないような美しいモデルニスモ建築の建物になっています。
廊下の装飾や天井のタイルデザインなど見所もたくさんあります。
病院の建築が世界遺産というのも珍しく、おそらく世界で一番美しい病院かもしれないですね^^
カサ・リェオ・イ・モレラ
モンタネールの作品といえば、こちらも有名。1902年〜1905年にかけてモンタネールが改築を行ったモレラ家の住居です。
2階部分が見学可能ですが、サロンやバルコニーなどには、至る所にモンタネールが得意とした花のモチーフが施され、とても上品でエレガントな空間になっています。「花の建築家」とも呼ばれたそうですが納得です。
カサ・アマトリェール
カサ・アマトリェールは、ジュセップ・プッチ・イ・カダファルクというモデルニスモ第二世代を代表する建築家によって作られた作品です。チョコレート製造で成功したアマトリェール氏の住居で、植物、鳥やとかげなど自然をモチーフにした装飾をふんだんに使っています。
当時のバルセロナでは珍しいフランドル風の切妻屋根が特徴的です。
カダファルクは建築学校の教授や政治活動を行い、カタルーニャ文化の継承に貢献した一人として名を残しています。
細部にまで注目したい建物です。
まとめ
スペインのモデルニスモ建築は、これまでのスペイン建築の様式にアールヌーヴォーの装飾が施された唯一無二の美しい建築です。
特にカタルーニャ音楽堂はダイナミックな空間を演出している美の集大成でもあり、見応えは十分。
ガウディだけではとどまらないバルセロナの魅力を堪能してはいかがでしょうか。
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