EUROPE

お寿司は日本文化の真髄? <エッセイ>

よく海外にいると、こちらが日本人だとわかると、外国の人が日本のことを知っているよと、「スーシ、スーシ」とちょっと間違ったアクセントで話しかけてくる。スシ(寿司)の話をしていれば日本人と心が通じ合えるさえ思っている外人もいる。

ちょっとしたヘルシートレンドに乗って、スシが大好物という外国の友人もいる。

日本でも、そんなに、お寿司毎日食べるわけじゃないのになあ。と思っていた。

日本には、他にも美味しいものたくさんあるし。

ただ、お正月だけは、勝手が違うよう。日本では、お正月にカニなどの甲殻類やお寿司を食べる。しかも、たくさん食べる。

その流れに乗って、大晦日に、鮮魚専門のお店に買い出しに行った。

車でそのお店の近くまでくると、車の進みが悪くなってくる。大渋滞らしい。

まさか、この車みんな、お魚屋さん行きじゃあないよねえ・・?

まさか、であった。

渋滞にまんまと巻き込まれ、全く車が動かなくなったので、遠くに車を置いて歩いてお店まで行くことになった。

お店に着くと、そこもまた、芋の子を洗うように大勢の、人、人、人。

・・・さ、さすが。

日本文化の真髄、魚にあり。

一瞬、「スーシ、スーシ」と笑顔で話す外国の友人の顔が浮かぶ。

そこには新鮮な多くの種類の魚があった。エビ、カニ、うに、アジ、さんま、たら、etc

どれも美味しそうで、やっぱりどれもちょっとずつ食べたいということになり、お寿司セットを選ぶことになった。

結局、お寿司であった。

「スーシ、スーシ」。頭の中でリピート。

お寿司を選ぶ。色々な種類の寿司が様々な組み合わせでパックになっている。

いくら、マグロ、ぶり、鯛、エビ、トロ、イカなどがバランスよくちょっとずつ入っているものもあれば、マグロ多めの種類もあった。

大勢の人がごった返し、ショッピングカートがお互いにぶつかり合いながら押し合いへし合い皆寿司の前に人が集まっている。

大トロと中トロ、マグロが食べたいなあと思い、人の波をかき分けて探すと、あった!

マグロセット、32貫入り。他にエビとホタテやイクラも入っている。うふふ。

一人喜んでいると、左隣にいた年配の見知らぬおじさまの声が飛んできた。

「けっ、なんだ、マグロだらけじゃねーか」

ちらっと横目で私の手に持った寿司パックを見ている。

えっ、と思い、いやここは、だから、マグロのコーナーよ?

と思っていると、今度は右隣にいた年配の見知らぬおばさまの声が飛んできた。

「マグロだらけが、いいんじゃない!」

・・・。

多分私の手に取ったマグロ多めの寿司セットに関する見知らぬ方同士のコメントなんだと思うけれど、

私は何も声発せず。

・・・。

な、なんか、、、

お寿司って、熱いーーーーー!

と思ったのである。

みんな、お寿司に熱くなれるのね。

ごった返す中、さらにカニも買っていそいそとお会計を済ませ鮮魚店を後にした。

やっぱり今回わかったこと。

「スーシ、スーシ」は正しいなり。

日本文化の真髄、お寿司にあり。

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