ルワンダはかつてのベルギー植民地ですが、一人の日本人がその立て直しにとても深く関わったことを知っていますか?
アフリカといえば、ほとんどの国はイギリスとフランスの植民地でしたが、今をときめくIT立国のルワンダは1885年から1962年にかけてベルギーの植民地化にありました。
植民地時代を終えたルワンダが独立国として歩む一歩を助けたのは、日本銀行からルワンダ中央銀行の総裁として出向した一人の日本人。
『ルワンダ中央銀行総裁日記』という本では、その日本人が遂行した経済改革を知ることができます。
一人異国に乗り込んで通貨改革や経済改革をテキパキと行う能力の素晴らしさは計り知れませんが、さらに感動するのはその実行に当たってまずは自ら足を使ってルワンダの現状を捉え自分で判断しようとすること。
また、単なる経済改革というだけではなく、文化的側面の深い理解や人間的側面の洞察にも長けて、何よりも『ルワンダの国としての独立』という軸からブレない信念があります。
淡々とした文章の中に垣間見える苦労や感情、高潔な人柄が、なんとも心を打つ文章です。
読んでいる最中のみならず、読書後もジーンと続く感動・・・お金や地位だけではない「高潔さ」や「人格者」が与える影響の大きさを改めて感じました。
外国為替や金利の予備知識があるとスイスイと読み進めることができます。
技術革命がすごいスピードで進んでいるルワンダを、また一歩身近に感じることができます。
スポンサーリンク